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星野 毅; 土谷 邦彦; 林 君夫; 寺井 隆幸*; 田中 知*; 高橋 洋一*
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.939 - 943, 2005/11
被引用回数:13 パーセンタイル:65.32(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料の第1候補材料であるチタン酸リチウム(LiTiO)は、良好なトリチウム放出特性を維持するために高温使用時における結晶粒の成長を抑制すること,水素雰囲気で使用されることに伴う構造変化への影響が少ないことが必要とされている。本研究では、結晶粒成長抑制材としての効果を示した酸化物(ZrO, CaO, ScO)を添加したLiTiOの結晶構造をエックス線回折測定にて解析するとともに、熱天秤を用い、水素雰囲気中におけるLiTiOの非化学量論性を調べた。LiTiOに酸化物を添加することにより、CaO添加はLiTiO+CaTiO、ZrO添加はLiTiO+ZrOの二相混合物となり、ScO添加はLiTiScOの単一相となることを明らかにした。さらに、これらの試料は水素雰囲気中では還元され、酸素欠陥による重量減少がみられた。各試料の1mol あたりの酸素欠損量はCaO添加無添加ZrO添加ScO添加の順となり、酸化物の添加はLiTiOの結晶粒成長を抑制するだけでなく、水素雰囲気中における酸素の欠損量にも大きな影響を与えることを解明した。
星野 毅; 小林 剛*; 梨本 誠*; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*; 高橋 洋一*
Journal of the Ceramic Society of Japan, Supplement, Vol.112, No.1 (CD-ROM), p.S354 - S357, 2004/05
チタン酸リチウム(LiTiO)は、良好なトリチウム回収特性等の観点から、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材料として期待されている。しかし、LiTiOは不定比構造を持つため、熱物性データに影響を与えると思われるが、これまでに報告されている熱容量や熱伝導率などの測定値は、研究者により異なり確立されていない。本研究では、LiO/TiOの組成比を変化させて作成したLiTiOについて、レーザーフラッシュ法により1100Kまでの熱物性を測定し、不定比構造による熱物性への影響について比較検討を行った。LiTiOの熱伝導率は、LiO/TiO比の減少とともに不定比性化合物へと変化することや、LiTiOの第2相が生成することの影響で低下することがわかった。また、熱伝導率の温度依存性は700Kを境に、理論式から算出した値と明らかな差異が見られ、高温X線回折により格子定数の変化が熱伝導率の温度依存性に大きな影響を与えていることを解明した。
館野 淳
Journal of Solid State Chemistry, 28(2), p.163 - 169, 1979/00
被引用回数:3非化学量論化合物に出現する中間相に関して超格子形成のモデルを用いて統計力学的解析を行った。中間相の出現するための条件、欠陥の濃度と秩序度との関係、中間相の組成巾などが見出された。中間相の出現にともなって系のフラクチュエイションが減少することがわかった。